早稲田大学の「SILS」とは、「School of International Liberal Studies」の頭文字を取った呼び名で、国際教養学部のことです。今回は、2026年4月入学の入試情報を中心に、SILSの調査をしていこうと思います。
早稲田大学国際教養学部って?
まずは学部の概要を確認していきます。
早稲田大学国際教養学部は2004年に開設された、比較的新しく、早稲田大学の中でもかなり特色の強い学部です。
「世界へ羽ばたく地球市民を育てる」というコンセプトのもと、1)自由で公正な社会を実現する志、2)国際的な共通言語・英語での発信、3)幅広い教養、が現代社会には必要だと捉え、以下のような学生の育成に力を入れています。
・グローバル化した世界が直面している諸課題を解決しようとする志をもった学生
・自己の文化の独自性を認識し、かつ多文化社会での共存を目指すことができる学生
・現代の学問の基礎を理解し、かつ先端的・学際的学問領域に関心を抱く学生
・自己の思考を発信できる外国語能力を有する学生
そんな早稲田大学国際教養学部の特徴を3つ紹介します。
特色1:考える力を養うリベラルアーツ教育
分野横断的に学びを深め、多角的な視点を養うリベラルアーツ教育を展開しています。単に知識の教授だけでなく、物事や事象を多元的に捉え、分析し、思考する力を養うことに重きを置いています。
専攻は設定されておらず、自分の興味・関心に従い、主体的に広く・深く学ぶことができるのも特徴です。学問分野としては以下の7分野を設置しています。
・生命・環境・物質・情報科学(Life, Environment, Matter and Information)
・哲学・思想・歴史(Philosophy, Religion and History)
・経済・ビジネス(Economy and Business)
・政治・平和・人権・国際関係(Governance, Peace, Human Rights and International Relations)
・コミュニケーション(Communication)
・表現(Expression)
・文化・心身・コミュニティ(文化・心身・コミュニティ)
(※詳細の説明はこちら)
特色2:原則「英語学位プログラム」
英語力強化を念頭に、ほぼ全ての講義は英語で実施しています。またより国際的な広い視野を養うために、1年間の海外留学が必修となっています。英語圏だけでなく、早稲田大学協定校ネットワークを活かし、北京大学やパリ政治学院など、幅広い選択肢から留学先を選べることも特徴です。
特色3:多様な文化が融合する国際的な環境
入学者の約3割はアジアや欧米、アフリカなど約50か国・地域から迎えた外国人留学生で、多文化・多言語・多様性を重んじている学びの場です。また日本語と英語に加え、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、ロシア語、朝鮮語など、もう一つの言語を学び、その言語で現地の文化や経済、政治などを学ぶ内容言語統合教育(CLIL)にも展開されています。
アドミッションポリシー
続いて、受験する時に非常に重要となるアドミッションポリシーを見てみましょう。
早稲田大学の掲げる『学問の独立』という理念のもと、高い基礎学力を持ち、かつ知的好奇心が旺盛で、進取の精神に富む、勉学意欲の高い学生を、わが国をはじめ世界から迎え入れる。
国際教養学部は以下のような学生の選抜に努める。
1.英語で学習する強い意欲を持つ者
2.母語以外の言語で効果的に意思疎通できる言語能力、または、その潜在能力を有する者
3.複数の学問分野の視点から諸課題に取り組むにあたり、総じて高い学力、または、その潜在能力を有する者
4.独自の視点から問題を分析できる批判的能力、または、その潜在能力を有する者
5.考えや情報を発表するときに、明確かつ正確にそれらを伝達できる表現能力、または、その潜在能力を有する者
6.日本国内外での局所的かつ広域的な、多様な文化、修学の経験を持ち、本学部に多様性をもたらす者
7.新しい環境において生活、学習することに挑戦できる社会的・心理的な適応性と柔軟性を有する者
8.国際的、比較相対的視点から知的、道徳的問題に取り組む意思と意欲を有する者
こうして見てみると、英語を手段として思考・議論し、異なる価値観を相対的に捉えながら学ぶ姿勢が重視されていることが窺われます。また、学問分野や文化、国境を超えて自ら課題に向き合おうとする主体性も求められているようです。
出願資格
出願資格は「高校既卒または卒業見込み」のみのため、多くの方が受験可能です。
また専願ではないため、他大との併願も考えやすいです。
※総合型選抜の専願・併願の詳しい考え方についてはこちら
募集人数
募集人数は「95名(4月入学・国内選考)」です。他大学と比較すると、かなり多くの人数枠が用意されています。
過去3年間の倍率は以下の通りです。
出願資格が厳しくなく、他大との併願もできるため、志願者数は多いです。合格者は毎年150名程度であり、倍率は決して低くないですが、きちんと対策すれば十分合格の可能性はあります。
| 入試年度 | 志願者数 | 筆記審査受験者数 (A) | 合格者数 (B) | 実質倍率 (A)/(B) |
| 2026年度入学 | 721名 | 668名 | 150名 | 4.5倍 |
| 2025年度入学 | 736名 | 690名 | 147名 | 4.7倍 |
| 2024年度入学 | 633名 | 591名 | 163名 | 3.6倍 |
出願書類
出願書類は以下の通りです。志願理由書が筆記審査に移ったことで、出願そのものは非常にライトなものになりました。
・調査書(原本・厳封)
・オンラインフォーム(TAO)
・出願者情報(顔写真アップロードあり)
・学歴
・英語外部検定試験スコア
・2年以内(2年前の9月1日以降)
・英検、TOEFL iBT、IELTS、GTEC
※受検形式や提出方法に注意(よく募集要項を確認してください!)
・入学検定料・選考料取扱明細書
・日本語/英語以外の語学能力証明書(任意) など
選考
選考には「書類審査」と「筆記審査」があります。書類審査によるスクリーニングはなく、全員が筆記審査まで受験することができます。
筆記審査は
・Critical Writing
・志望理由に関するエッセイ(日本語)
の2種類があります。
「Critical Writing」は、文法・単語問題も含む英語長文読解2問と英語エッセイ2本(各400words程度)を120分(2時間)で解答します。出題分野の領域も広く、英語運用能力に加えて、思考力や表現力なども合わせて見られています。
「志望理由に関するエッセイ」は、2026年度より新たに導入された科目です。高校3年間の活動内容やSILSを志望する理由を小論文形式で解答します。これまで出願時に提出していた志望理由書の代わりになるものであり、試験時間が30分と短いため、事前の準備が必ず必要です。
受験スケジュール
受験スケジュールは以下の通りです。
出願期間:2026年9月1日(火)~9月8日(火)
筆記審査:2026年10月25日(日)
合格発表:2026年11月23日(月)
※2026年4月3日に更新があったため、2027年度入試のものを掲載しています。
出願が早いのに対し、出願後から筆記審査までには比較的ゆとりがありますが、他の大学と併願を考えている場合は出願後に筆記審査対策に振り切ることが難しい可能性もあります。筆記審査対策も、前もって準備を進めていくことが大切です。
なお、出願はオンライン(インターネット)で提出のものと郵送で提出のものがあります。
オンライン(インターネット)提出は、アカウント取得などが必要になる場合が多いです。出願直前に焦らないように、事前にアカウント作成・ログインなどを済ませておくことがおすすめです。
郵送提出は、調査書のように第三者に事前に依頼しておく必要があるものがある場合は、早めに依頼・手配をしておくと安心です。また手書きや印刷が必要な場合は、思いの外時間を要するケースもありますので、その準備をするための時間を確保しておきましょう。
オープンキャンパス
2026年度のオープンキャンパスは、8月1日(土)・8月2日(日)に開催されます。
大学での学びだけでなく、入試情報やキャンパスライフに関する情報収集にはおすすめです。事前予約不要(一部プログラムは事前予約制)・入退場自由で、7月上旬頃に詳細が公開されるそうです。
https://www.waseda.jp/inst/admission/visiting/opencampus/
また、仙台・大阪・広島・福岡でも、オープンキャンパスが開催されます。
日時や場所に関する詳細情報も、上記にてご確認ください。
最後に
早稲田大学国際教養学部(SILS)は、受験資格がそこまで厳しくなく、併願も考えやすいため、幅広い方が挑戦可能です。その分、倍率も高いため、着実な準備が重要です。
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参考ホームページ
https://www.waseda.jp/fire/sils/applicants/admission/
※一部2027年4月入学入試情報にアップデートしていますが、基本は2026年4月入学入試情報を参考に作成しています。



